トークンベース


トークンベースとは

認証方式の一つであり、ユーザーがIDやパスワードを入力して認証する代わりに、ユーザーに対してトークンと呼ばれる一時的な認証情報を発行し、そのトークンを用いて認証を行う方式。トークンは、アプリケーションによってはSMS、アプリケーション内のトークン、USBデバイスなどで発行されることがある。

トークンベースの認証方式の特徴

トークンベースの認証方式は、以下のような特徴がある。

セキュリティの向上

トークンは一時的な認証情報であり、ユーザーがログインしている間のみ有効である。そのため、パスワードなどの認証情報が漏えいしても、トークンが盗まれることはなく、セキュリティが向上する。

利便性の向上

トークンベースの認証方式では、ユーザーがIDやパスワードを入力する必要がないため、利便性が向上する。また、一度トークンを取得すれば、複数のシステムやサービスで利用することができ、管理の煩雑さが軽減される。

マルチファクタ認証の実現

トークンは、通常は何らかの認証情報(例えば、パスワード)と共に利用される。このように、トークンベースの認証方式は、マルチファクタ認証を実現するためにも有効である。

(参考:マルチファクタ認証/用語集

トークンベースの課題

一方で、トークンベースの認証方式には、以下のような課題もある。

トークンの有効期限管理

トークンは一時的な認証情報であるため、有効期限の管理が重要である。有効期限が切れたトークンを使用した場合、不正アクセスのリスクが生じる。

トークンの安全な保管

トークンは、ユーザーの認証情報と同様に、第三者による不正利用や盗難に対して十分に注意する必要がある。トークンを安全に保管するために、暗号化やトークンストレージなどの技術的な対策が必要である。

 

以上のように、トークンベースは、セキュリティの向上や利便性の向上などのメリットがある。
また、トークンベースの認証方式は、OAuthなどの標準化されたプロトコルを使用することができるため、アプリケーションやシステムの開発も容易になる。

(参考:OAuth/用語集
(参考:プロトコル/用語集

トークンベースの認証方式は、Webアプリケーションやモバイルアプリケーションなど、多様なシステムで使用されている。また、最近では、トークンベースの認証方式を採用した、パスワードレス認証などの新しい認証方式も登場している。

ただし、トークンベースの認証方式には、トークンの管理が重要であることや、トークンの有効期限や再発行などの管理が必要であること、トークンを保管するための適切な技術的な対策が必要であることなど、課題も存在している。